2009年7月31日金曜日

「なんぼ」

今日の福島弁「なんぼ」
今日の写真「ヒルガオ。花言葉は「きずな」「友達のよしみ」です。どちらも茎でのびる性質から来ているそうです。」

意味:(1)(値段は)幾ら? (2)いくつ? 何歳?

(2)の使い方:「あんだ の 2番目は なんぼ になったんだい。」
→「あなた の 2番目(の子供)は 幾つ(何歳)になったの。」

2009年7月30日木曜日

「ちんにぐる」

今日の福島弁「ちんにぐる」
今日の写真「何度も登場した菜園のトマトの中で成績が良かった中玉トマト。」

意味:つねる(皮膚を少しつまんでねじる)。

使い方:「だんじゃ おらの せなが ちんにぐった のは。」
→「誰だ 俺の 背中を つねった のは。」

2009年7月29日水曜日

「うむれる」

今日の福島弁「うむれる」
今日の写真「とても繁殖力が強い鬼百合(オニユリ)は庭のあちこちに増えに増えて。」

意味:(1)(暑く湿度が多いので)む(蒸)すこと。 (2)卵から雛(ひな)が孵(かえ)ること。

(1)の使い方:「今日も又 夕立があって うむれる ない。」
→「今日も又 夕立があって 蒸した ね。」

2009年7月28日火曜日

「しけらっぽい」

今日の福島弁「しけらっぽい」
今日の写真「すぐ隣にアジサイが植えてあるのに、秋明菊の葉に這うかたつむり」

意味:湿度が高く、じめじめしている状態。

使い方:「はやぐ 梅雨あげで くんにがな。 しけらっぽくって わがんね。」
→「早く 梅雨が明けて くれないかな。 湿っぽくって 駄目だ。」

2009年7月27日月曜日

「いっきゃう」

今日の福島弁「いっきゃう」
今日の写真「鉢植えのアンジェラは小ぶりですが、花びらが丸くとても可愛い。」

意味:(出先で)会う。

使い方:「久しぶりに 友達の おどっさぁま ど 偶然道で いっきゃった。」
→「久しぶりに 友達の お父さん と 偶然道で 会った。」

2009年7月26日日曜日

「いだそらね」

今日の福島弁「いだそらね」
今日の写真「中玉トマトは3度収穫しましたが、この他の苗は成績が良くありません。」

意味:居た気がしない。

使い方:「あそごの 家さ よばっちゃけど がぎめら うっさぁしくで いだそらねがった。」
→「あそこの 家に お呼ばれして行ったけど 子供達が うるさくて 居た気がしなかった。」

2009年7月25日土曜日

「やぐやぐ」

今日の福島弁「やぐやぐ」
今日の写真「菜園のレタスの花。日本では「ちしゃ」と呼んで、漢字で書くと「乳草」だそうです。」

意味:わざわざ。

使い方:「遠いのに やぐやぐ おらいさ 来てくっちゃ のがい。」
→「遠いのに わざわざ 俺の家に 来てくれた のですか。」

2009年7月24日金曜日

「ほごいら」

今日の福島弁「ほごいら」
今日の写真「菜園で咲くグラジオラス。別名:オランダアヤメ。花言葉は情熱的な恋、忍び逢い。」

意味:その辺。そのあたり。 

使い方:「ほごいら さ 蛍 出でくっから。」
→「その辺(あた)り に 蛍が 出てくるから。」

2009年7月23日木曜日

「よっぴかり」

今日の福島弁「よっぴかり」
今日の写真「背丈2mのヒマワリはナスやトマトと共に、これから先も夏の菜園の主役を守り続けます。」
「夜になると光る」の転?

意味:夜更かし。

使い方:「年とるど よっぴかり でぎねぐなった ぞい。」
→「年を取ると 夜更かしが 出来なくなった よ。」

2009年7月22日水曜日

「はがいぐ」

今日の福島弁「はがいぐ」
今日の写真「日陰が好きなギボウシは庭の片隅でひっそりと咲きました。」

意味:捗(はかど)る。「はかがゆく」が訛ったもの。 
反:はがぁいがね(捗らない)。

使い方:「こだに きんに 鎌(かま) 使っでだら くさかり はがいがね べ。」→「こんなに 切れない 鎌(かま)を 使っていたら 草刈が はかどらない だろう。」

2009年7月21日火曜日

「あだまかる」

今日の福島弁「あだまかる」
今日の写真「菜園のアピオス(別名:アメリカホドイモ)の花はきれいです。」

意味:散髪する。髪を切る。

使い方:「ばんかだ あだまかり さ 行って くっかん ない。」
→「夕方に 散髪をし に 行って 来るから ね。」

2009年7月20日月曜日

「なづぐ」

今日の福島弁「なづぐ」
今日の写真「菜園のオキザリスはピンクの花がとても雑草とは思えない美しさ。」

意味:馴れ付く。なつく。慣れ親しむ。

使い方:「のらねごさ えさ やったら なづがっち こまっちまった。」
→「野良猫に 餌を あげたら なつかれて 困ってしまった。」

2009年7月19日日曜日

「すっぱね」

今日の福島弁「すっぱね」
今日の写真「菜園の雑草、ママコノシリヌグイ(継子の尻拭い)。別名トゲソバ。トゲトゲなので素手ではさわれません。」

意味:泥を靴の踵(かかと)からズボンの裾(すそ)に撥(は)ね上げること。

使い方:「ほだに はねだら すっぱね あがって しょうがねべ。」
→「そんなに 走ったら はね上げて 仕方ないでしょ。」

2009年7月18日土曜日

「まなぐ」

今日の福島弁「まなぐ」
今日の写真「菜園のひまわりは青空と入道雲と蝉の声を待っているかのようです。」

意味: 目。瞳。

使い方:「あんだは でっかい まなぐ してん ない。」
→「貴方は 大きい 目を している ね。」

今年の蝉の初鳴きはなんと「ミンミンゼミ」。夕方になって「アブラゼミ」の声を聞きました。長い人生でも初めて。それと、カッコウ、キジバト、鶯は早朝から相変わらず鳴いています。

2009年7月17日金曜日

「らいさま」

今日の福島弁「らいさま」
今日の写真「菜園のアーティチョークは毎年見るだけで食しません。和名:朝鮮薊(チョウセンアザミ)」

意味:カミナリ。雷。
カミナリ(雷)様 から、らい(雷)様に。

使い方:「らいさま 鳴ったら おぢっと なんねがら すぐ 帰ってくんだよ。」
→「カミナリが 鳴ったら 落ちると いけないので すぐに 帰って来るのだよ。」

2009年7月16日木曜日

「こでらんに」

今日の福島弁「こでらんに」
今日の写真「花の直径が10cm以上もある大きな鉢植えの琉球アサガオは濃い紫色。」

意味:堪(こた)えられない。堪(たま)らない。

使い方:「金の斧に 銀の斧 大判小判がザックザク こりゃ こでらんに。」
→「金の斧に 銀の斧 大判小判がザックザク これは 堪(こた)えられない。」

・物欲が頭をよぎってしまい、使い方が邪(よこしま)でした。

2009年7月15日水曜日

「くっきらんに」

今日の福島弁「くっきらんに」
今日の写真「家の北側に咲いた野鳥からのプレゼントのカラスウリ。朝寝坊すると見られません。」

意味:。喰い切られない。

使い方:「このスルメ かだぐて くっきらんに。」
→「このスルメは 硬くて 喰い切られない。」

2009年7月14日火曜日

「どっか」

今日の福島弁「どっか」
今日の写真「ヤブカンゾウは梅雨空でも鮮やかなオレンジ色で気分が晴れます。」

意味:何処(どこ)か
同義語「どごが」

使い方:「今度の 連休は どっか(どごが)さ いぎで ない。」
→「今度の 連休は 何処(どこか)か に 行きたい ね。」

2009年7月13日月曜日

「ばっちこ」

今日の福島弁「ばっちこ」
今日の写真「今年もたくさんの実をつけて大きくなろうと頑張っている坊ちゃんカボチャ」

意味:末っ子。
同義語 「ばっち」

使い方:「あんだい の ばっちこ は なぎめそ だ ない。」
→「あなたの家 の 末っ子 は 泣き虫 だ ね。」

2009年7月12日日曜日

「しんならこい」

今日の福島弁「しんならこい」
今日の写真「週末菜園の畑に今年突然咲いてくれた大好きなネジバナ」

意味:萎(しな)びている。萎(しお)れている。

使い方:「この たぐわん しんならこい ない。」
→「この タクアン 萎(しな)びてる ね。」

2009年7月11日土曜日

「おんつぁま」

今日の福島弁「おんつぁま」
今日の写真「鉢植えのブラックベリーは食べごろになりました。」

意味:役目・機能を果たさない。壊れかかった道具や物を指す。

使い方:「このパソコン いづまでも 立ぢあがんねがら おんつぁまに なったない。」
→「このパソコン いつになっても 立ち上がらないから 壊れかかって いるのだろう。」

伯父(叔父、小父)さんを呼ぶ場合は「おんつぁま」よりも「おじさん」、「おんつぁん」。

2009年7月10日金曜日

「さもね」

今日の福島弁「さもね」
今日の写真「英名では炎のユリのグロリオサは花びらが反り返って燃えるように咲いています。」

意味:大したことはない。さほどではない。

使い方:「呼ばっち行った決起集会は 人すぐねぐって さもね がった。」
→「召集されて行った決起集会は 人が少なくって 大したことが なかった。」

2009年7月9日木曜日

「おっこむ」

今日の福島弁「おっこむ」
今日の写真「白、黄、桃、紫色の花々で庭は百花繚乱」

意味:取り込む。

使い方:「雨降って くっかも しんにがら 洗濯物 おっこんでがら 出がげらんしょ。」
→「雨が降って 来るかも 知れないから 洗濯物を 取り込んでから 出かけなさい。」

2009年7月8日水曜日

「くっつぁさる」

今日の福島弁「くっつぁさる」
今日の写真「玄関脇で毎年咲いてくれる紫色が鮮やかなキキョウ」

意味:まとわりつく。

使い方:「ほだに オラさ くっさぁさ んねで けろ。」
→「そんなに 私(俺)に まとわり つかないで くれ。」

2009年7月7日火曜日

「ふっつぁぐ」

今日の福島弁「ふっつぁぐ」
今日の写真「庭で最初に咲いた小さな丈のヒマワリ」

意味:(紙類など)”破(やぶ)る”を強調した意。
同義語「ぶっつぁぐ」

使い方:「書いだ 絵 へだくそ だがらって ふっつぁいだら ダメだべした。」
→「書いた絵が 下手 だからって 破ったら ダメでしょう。」

2009年7月6日月曜日

「かせる」


今日の福島弁「かせる」
今日の写真「赤色の筋が入ったアサガオは庭の東側で咲き始めました。」

意味:(1)食べさせる。 (2)かぶれる。

使い方:(1)「かせで もらってる。」→「食べさせて いただいている。」
使い方:(2)漆(うるし)の木で 遊んだら 「かせっ から。」→「かぶれる から」

2009年7月5日日曜日

「たれか」

今日の福島弁「たれか」
今日の写真「紫色のブットレア。剪定してもすぐに大きくなってしまいます。」

意味:怠ける。怠け者。

使い方:「あんだ このごろ たれかに なったんで ねぇがい。」
→「あなた このごろ 怠け者に なったのでは ありませんか。」

2009年7月4日土曜日

茶飲みばなし「すずめ(雀)と限界集落」


今日は茶飲みばなし「すずめ(雀)と限界集落」 きいでくなんしょない。(聞いてくださいね。)
今日の写真「秋待ちきれず庭で初咲きの白花のコスモス」

爺ちゃん:婆ちゃん、このごろ おらいの庭さ 雀来んの 多ぐなったんで ねぃがい。
      (婆ちゃん、このごろ 我が家の庭に 雀来るのが 多くなったのでは ないか。)
婆ちゃん:餌 くっち ね のに ない。
      (餌を あげて いない のに ね。)
爺ちゃん:今は 誰も 雀 ぶぐんねぐ なったがら がも しんに ない。
      (今は 誰も 雀を 追い払らわなく なったから かも 知れない ね。)
婆ちゃん:むがしは 米ひどっつぶでも いだましくて ぶぐった もんだが ない。
      (昔は 米一粒でも もったいなくて 追い払った ものですが ね。)
爺ちゃん:あど ほがに 考えられんのは 限界集落 がら うづって 来たのがも ない。
      (あと 他に 考えられるのは  限界集落 から 移って 来たのかも ね。)
婆ちゃん:爺ちゃん、それは ねい べした。 消滅集落がら なら あっかも しんねが ない。
      (爺ちゃん、それは ない でしょう。 消滅集落から なら あるかも 知れませんが ね。)
爺ちゃん:ほだった ない。 限界集落がら消滅集落に なんだった ない。
      (そうだった ね。 限界集落から消滅集落に なるんだった ね。)
婆ちゃん:ほだよ。消滅集落に なっちまうど 雀一匹 いねぐ なんだぞい。
      (そうだよ。消滅集落に なってしまうと 雀一匹 いなく なるんだよ。)
爺ちゃん:なして いねぐ なんだべ ない。
      (どうして いなく なるんだろう ね。)
婆ちゃん:人を頼りに いぎでっから 人いねぐ なっど 雀もいなぐ なん ない。
      (人を頼りに 生きているから 人がいなく なると 雀もいなく なる ね。)
爺ちゃん:つばめ(燕)も おんなじ だべした。
      (つばめ(燕)も 同じ だね。)
婆ちゃん:人と一緒に いっど 蛇やカラスがらこうげぎ さっちゃり すんのが 少くね みでだ ない。
      (人と 一緒に 居ると 蛇やカラスから攻撃 されたり するのが 少ない みたいだ ね。)
爺ちゃん:婆ちゃんとオラ ながいぎ しで いづまでも 雀来るよに 頑張っぺない。
      (婆ちゃんと俺 長生き して いつまでも 雀が来るように 頑張ろうね。)
婆ちゃん:爺ちゃん タバコやめで もう8ヶげづ たっだがら ながいぎ だいじょぶ がぁな。
      (爺ちゃんは タバコやめて もう8ヶ月 経ったから 長生き 大丈夫 かな。)

※限界集落(げんかいしゅうらく)とは、過疎化が進み離島や山間地域で人口の50%が65歳以上の高齢者になり、冠婚葬祭や生活道路の管理など社会的共同生活の維持が困難になった集落のことを指します。都市部でもドーナツ化現象がますます進んでおりこの先、限界集落にならないとは言い切れないことでしょう。

2009年7月3日金曜日

「ぬすくれ」

今日の福島弁「ぬすくれ」
今日の写真「草木が混んで薄日でも、ストケシアは咲いてくれました。」別名:ルリギク

意味:(食卓から猫などが魚などを)盗んで食べること。 
盗んで食らうの転。

使い方:「このぉー ぬすくれ ねごがぁ。」→「この 泥棒 ネコが。」

2009年7月2日木曜日

「めど」

今日の福島弁「めど」
今日の写真「夏野菜の主役のナスの花は、紫がとてもお似合い」

意味:穴

使い方:「ほだに おらの顔 めど あぐ ように ながぐ みづめねで。」
→「そんなに 私の顔を 穴が 開く ように 長く 見つめないで。」

2009年7月1日水曜日

「ひしこ」

今日の福島弁「ひしこ」
今日の写真「庭の北側で白く質素な花をつけるドクダミ」

意味:煮干(にぼし)
ひしこいわしを略し、カタクチイワシの別名

使い方:「近頃は 鰹節(かつおぶし)や ひしこ 使わねで でぎあいの だしで おづげ 作んだ ない。」
→「近頃は 鰹節(かつおぶし)や 煮干を 使わないで 出来合いの ダシで 味噌汁を 作るんだ ね。」