2010年5月31日月曜日

「いっぺ」


今日の福島弁「いっぺ」
 
今日の写真「植えた覚えが無いのに私道に群生している“アヤメ?”“カキツバタ?”多分50%の確立でアヤメではないかと思います。花の形からイチハツ(一八:福島弁ではイッパツ)やジャーマンアイリスではなさそうです。まして、湿地ではないのでヒオウギアヤメやハナショウブ、カキツバタではないでしょう。うーん、仲間がいっぱいあって難しいものです」 

意味:①いっぱい。 沢山。
②(何処かに)いるでしょう。 「いるべ」の転。

①の使い方:「いっぺあってわがんねべした」
→「いっぱいあって分からないでしょう」

②の使い方:「はだげのどっかさいっぺした」
→「畑のどこかにはいるいるでしょう」

こころ通う福島弁の使い方補習
1.「べした」と「ぺした」の使い分け:「べ」の前の語がつまった(促音)場合は濁音の「べした」ではなく、②の使い方の半濁音の「ぺした」になります。
2.「べした」、「ぺした」は「~でしょう」の意です。「べ」や「ぺ」で終わる場合は「~だろ」や「~だろう」の意になるので、目上の人と話す場合には「べ」や「ぺ」で終わらず「した」を付けて「べした」、「ぺした」とします。

2010年5月30日日曜日

「まつぽい」


今日の福島弁「まつぽい」
 
今日の写真「赤花のダイコンソウは同じ鉢に植えてある黄花より一足先に開花しました。ダイコン(大根)はアブラナ科。しかしダイコンソウはバラ科だそうです。葉が大根に似ているだけで命名されました。○○足・○○役者・・・違う名前にしません?」 

意味:まぶしい。

使い方:「はやぐ おてんとさま まつぽい せづに なってほし ない」
→「早く 太陽が まぶしい 季節に なってほしい ね」

2010年5月29日土曜日

「おがしねの」


今日の福島弁「おがしねの」 

今日の写真「こちらは昨日のものと比べると少し薄いピンクのサラサドウダンです。植えてから2本とも25年目になりました」


意味:変な人、危険な人。
同義語 「おがしね」→「変だ。 不思議だ」 

使い方:「夜おそぐなっと おがしねの いっぺがら もお ででがんな」
→「夜遅くなると 変な人(危険な人)が いるだろうから もう 出かけるな」

2010年5月28日金曜日

「くっこったら」


今日の福島弁「くっこったら」

今日の写真「庭のサラサドウダンは2本ありますが、こちらはピンクが濃いほうです。スズランのような釣鐘状の花をたくさん咲かせます。秋には紅葉も楽しませてくれます」 

意味:来るのなら。

使い方:「遊びさくっこったら、ごっつおたんと用意しておぐがらない」
→「遊びに来るのなら、ご馳走をたくさん用意しておくからね」

2010年5月27日木曜日

「かづける」


今日の福島弁「かづける」

今日の写真「バイカカラマツソウは梅の花に似ているので、漢字で“梅花落葉松草”と書くそうです。アメリカ育ちだとか。八重咲きもあるみたいですが、この一重、可憐で好きです」 

意味:他人(ひと)のせいにする。 責任をなすりつける。 責任を転嫁する。
 
古語の「かこつ」 人の所為にするが語源。 
「かこつける」「かこ・つ(託つ)からの転。

使い方:「あんだが悪いごどしたの ひとさがづけて わがんね べした」
→「あなたが悪いことをしたのを 他人のせいにしては いけない でしょう」

2010年5月26日水曜日

「ひなくせ」


今日の福島弁「ひなくせ」
 
今日の写真「ナニワイバラは玄関の北側のアーチ。モッコウバラの次に咲くトゲトゲのバラです。ノイバラを大きくしたような花だから原種に近いバラなのでしょう。低温が気になる今年ですが、本格的なバラの季節がやってきました」 

意味:こげ臭い。『衣類などが燃えている匂い』

使い方:「ひなくせぐね?」
→「こげ臭くない?」

2010年5月25日火曜日

「ほだった」


今日の福島弁「ほだった」
 
今日の写真「南フランス育ちのフレンチラベンダーです。アロマオイルになりストレスや不安、緊張などを取り除いてくれます」 

意味:そうだった。

使い方:「わだしらがこごさ来るまえがらずっとほだったべした」
→「私たちが此処に来る前からずっとそうだったでしょう」

2010年5月24日月曜日

「なして」


今日の福島弁「なして」
 
今日の写真「一株から二つの花が咲いているクマガイソウです。さしずめ2輪咲きクマガイソウ。五つ見つけたという人が自慢げに話しているのを聞きました。当方は一つだけ見つけました」 

意味:①どうして? ②返して。
②の同意語:「なす」→「返す」

①の使い方:「なして 一株がら ふたあっつ さぐんだべ」
→「どうして 一株から 二つ 咲くのでしょ【女性語】(咲くのだろ【男性語】)」

2010年5月23日日曜日

「このまし」


今日の福島弁「このまし」
 
今日の写真「約7000株のクマガイソウです。5月31日まで開かれている福島県二本松市(旧安達郡東和町)戸沢字柏久保地内の羽山の里クマガイソウ祭りに行ってきました。それはそれは見頃でした。羽山と言えば富士山が見える最北端の地だと記憶しています」 

意味:うらやましい。
同意語:「このましい」

使い方:「あだに ふだな クマガイソウこのましべした」
→「あんなに たくさんの クマガイソウはうらやましいね」

2010年5月21日金曜日

「ごいら」


今日の福島弁「ごいら」
 
今日の写真「三種類のミヤコワスレ(都忘れ)が同じ場所で咲いています。桃色と濃い紫色はやや大きい薄紫色のミヤコワスレに数で負けています」 

意味:突然に。 急に。

使い方:「ごいら来てわりがったない」→「突然(訪ねて)来て悪かったね」

「辞令はごいらに」→「辞令は突然に」
・・・東 京一郎 (あずま きょういちろう)by “秘密のケンミンSHOW”

2010年5月20日木曜日

「もっちゃげらっちゃ」


今日の福島弁「もっちゃげらっちゃ」
 
今日の写真「クレマチス・モンタナが昨夜からそぼ降る雨の中咲いています。純白なので‘エリザベス’ではなく‘スノーフレーク’なのかなぁ」 

意味:①(能動態)持ち上げられた。持ち上げることが出来た。 ②(受身・受動態)持ち上げられてしまった。
「もっちゃげらっちゃ」の「らっちゃ」→「られた」で、「出来た」や「された」の意で基本形は「もっちゃげる」→「持ち上げる。同意語:たんがぐ」
「もっちゃげる」の同義語:「もっちゃがる」→「持ち上がる」

②の使い方:「モグラに でろ もっちゃげらっちゃ」
→「モグラに 土を 持ち上げられてしまった(又は、持ち上げられてしまっている)」

2010年5月18日火曜日

「ぬだぐる」


今日の福島弁「ぬだぐる」
 
今日の写真「白花の牡丹はプルーン(和名:セイヨウスモモ)の根本に引越ししてからおよそ10年。日当たりがあまり良くないせいか年々株が小さくなって今年は一輪だけになってしまいました」 

意味:塗りつける。 塗りまくる。
同義語:ぬったぐる。 のだぐる。

使い方:「ほだに おしろいぬだぐんねど わがんねの?」
→「そんなに(それほど) 白粉(おしろい:化粧品を)塗らないと ダメなの?」

2010年5月17日月曜日

「ほったぶ」


今日の福島弁「ほったぶ」
 
今日の写真「サクラソウ(日本桜草とも呼ばれます)は種類がとても多い品種ですね。クリンソウもその仲間です」 

意味:頬(ほお)。
同義語:ほっぺた。 ほっぺだ。

使い方:「このぼだもぢうんまくってほったぶおぢそうだない」
→「このおはぎ(は)おいしくて頬(が)落ちそうだね」

2010年5月13日木曜日

「おっかない」


今日の福島弁「おっかない」

今日の写真「私道の西側の端に5株植えてある中国原産の牡丹(ボタン)は見頃を迎えました。そのうちの1株は積雪のせいで枝が根元から折れてしまったために、接いであった元の芍薬(シャクヤク)になってしまいました(ボタンは全て芍薬に接ぎ木をします)」 

意味:怖い。 恐ろしい。 
「おっかない」の「ない」は福島弁では「ね」だから「おっかね」も同義語。
 「おっけなし」→「おっかなし」が語源の説もあり。 「おっか」は福島弁で「妻」や「母」ですが「おっかない」は「妻、母がいない」ではありません。

使い方:「おばげやしぎさいぐ人は おっかなぐ ねぇんだべが」
→「お化け屋敷に(見に)行く人は 怖く ないんでしょうか」


東北最大の福島県須賀川市にある『須賀川牡丹園』は4月16日(金)開園しました。5月31日(月)迄。
今がちょうど見頃です。
須賀川牡丹園の歴史は、240余年前の明和三年(1766年)、須賀川で薬種商を営んでいた伊藤祐倫が牡丹の根を薬用にしようと、苗木を摂津(現在の兵庫県宝塚市)から取り寄せ栽培したのが始まりといわれています。
http://www.botan.or.jp/


2010年5月12日水曜日

「りぬげる」


今日の福島弁「りぬげる」

今日の写真「クレマチス・モンタナは旧枝咲きなので一般には剪定をしないために背丈数メートルにもなります。甘―い香りがします。隣に置いてある白花のモンタナの開花はこのピンクよりは少し遅めの様子です」 

意味:効き目(利き目)が無くなる。 効能が無くなる。
利(き)き目の利(き)は利(り)で、無くなるは抜(ぬ)けるで『り』と『ぬげる』になります。『り ぬげる』と『り』の後一つ間をおいてから『ぬげる』を発する。『りぃぬげる』とも云う。  

使い方:「(この薬)ふるぐなってっからりぬげでね?」
→「古くなっているから効き目が無くなっていない?」

2010年5月11日火曜日

「ざんぞ」


今日の福島弁「ざんぞ」

今日の写真「鉢植えのクレマチス・マクロペタラはここ数日風が強いので部屋に取り込んでいます。青紫色で4枚の花弁ですが、オシベが弁化して八重咲きに見えます。ベル形でうつむいて咲く姿がかわいい」

意味:悪口。 陰口。

使い方:「嫁やしゅうどのざんぞ」
→「お嫁さんやお姑(しゅうとめ)さんの悪口」

2010年5月6日木曜日

「ほっぱれかぜ」


今日の福島弁「ほっぱれかぜ」
 
今日の写真「住い近くにあるりんご畑。おそらく”サンフジ”でしょう。つぼみはほんのりとピンクがかわいい花です。みつばちさん頑張って!」

意味:おたふく風邪

使い方:「わがらの学校でほっぱれかぜはやってね?」
→「お前達の学校で(は)おたふく風邪(が)流行していない?」

2010年5月4日火曜日

「ぼっと」


今日の福島弁「ぼっと」
 
今日の写真「はなかいどう(花海棠)は我が家の記念樹。ある神社で毎年5月1日に開かれるお祭りで買い求めました」 

意味:わざとじゃない。 無意識に。

使い方:「ぶっつげだのぼっとだがらかんにんしてない」
→「ぶつけたのはわざとじゃないから勘弁してね」

2010年5月2日日曜日

「ごせっぱらやげる」


今日の福島弁「ごせっぱらやげる」
 
今日の写真「4月29日4分咲きの弘前公園外堀の桜。夕方からは雨になりライトアップの夜桜見物は中止しました」

意味:腹を立てる。
同意語「ごせやげる」

使い方:「旅行さいっでまいにぢ雨にただらっちゃどごせっぱらやいではだめだべした」
→「旅行して毎日雨ばかりだったと腹を立ててはいけないでしょう」