2013年12月31日火曜日

「やん」

今日の福島弁「やん」

今日の写真「南天は難を転じて福となすに通じることから縁起木として正月飾りに使われていますね 年神様(としがみさま)へのお供えの鏡餅も昨日飾ったのであとはお正月を迎えるばかりとなりました」


意味:さん(敬称)

使い方: ○○やん
男女の区別なく使われます。

男性で例えば「勝男」と言う名前の方を呼ぶ場合は「かづおやん」
男性の「稔」は「みのるやん」
女性で「キチ」は「おギヂやん」 

女性の場合は名前の上に「お」を付けることが多いですね。

他にも「六郎」→「ろぐろやん」、「サタ」→「おサダやん」

「やん」の他にも「さま」や「さん」更に「ちゃん」があります。
使い方:男性「勝男」は「勝男さま」
使い方:女性「ルイ」は「おルイさん」
使い方:女性「タエ」は「おタエちゃん」

「やん」で呼ばれている方は、村中の誰しもが「やん」であり、人によって「さま」や「ちゃん」になることはありません。
「さま」も「ちゃん」も同じことが言えます。

いつからどうして個人個人が「やん」や「さま」「さん」「ちゃん」と区別されたのかは分かりません。


今年もあと数時間で幕を閉じますが、本日も数ある中から当ブログにお越しいただき誠にありがとうございました。

来年も継続は力なりという信念で、更新続けて参りますのでどうぞよろしくお願いいたします。

2013年12月30日月曜日

「にょんにょさま」

今日の福島弁「にょんにょさま」

今日の写真「2匹の愛猫のためにホームセンターで買い求めた芽出をした猫草です イネ科の燕麦(えんばく)ですね 猫より朝早く起きて?撮った写真です 早朝はご覧の通り根から吸い上げ余った水分を葉先から吐き出します 水玉がとても綺麗ですね 朝早く道端や畑をスニーカーを履いて歩くと汁でびっしょりになるのはこのせいです」

 
 
  
意味:神様仏様(幼児語)

使い方:「にょんにょさまさ、あんあんすっぺない」
→「神様・仏様に、おじぎしようね」

親・祖父母と神社などをお参りした際、子・孫におじぎ(あんあんで二礼と記憶してます)を促した時の言葉です。

「ちゃんとおじぎしねどにょんにょさまにおごられっからない」
→「きちんとおじぎしてお参りをしないと神様にしかられますよ」

「にょんにょさま」は、ののさま・のんのさまの転(のんの様:昔は尊いもの(神様、仏様、太陽、月)などをのんの様と呼んでいたよう です))

昨日は大掃除を済ませ、今日は神棚や玄関・居間などにしめ縄などの正月飾りを行いました。

昨日29日は、九がつくから「こごいらへん」→「この辺・地区」では29日の九は苦に通じると云って餅つきはしませんし、しめ縄なども飾りません(おそらく大部分の人は)。

でも地方によって“29”を“福”に代えて、この日を選んで餅をつくということも聞いたことがあります。

又、「こっち」→「こちら」では一夜飾りも「わがんね」→「いけない」というので31日の大みそかには飾らず、毎年28日あるいは30日に飾り付けを行っています。

皆さんお住まいの地域ではどのような日を選んで飾り付けなどなさっているのでしょうか。

2013年12月29日日曜日

「たぷたぷ」

今日の福島弁「たぷたぷ」

今日の写真「冬の庭は花が少なく殺風景となりますが、昨夜降った雪の綿帽子をかぶった庭木のサザンカ(山茶花)だけはこの寒さを待っていましたとばかりに咲き誇っています」


意味:液体が容器にあふれるほどいっぱいにあるさま・満杯・なみなみ

使い方:「風呂のお湯たぷたぷだあ」
→「風呂のお湯が満杯でこぼれそうだ」

正月に入ると7日まで爪が切れなくなるので今日、今年最後の爪切りをしました。
1月7日は七草がゆと七草爪(爪切りの日)の日ですね。

2013年12月26日木曜日

「そろってだない」

今日の福島弁「そろってだない」

今日の写真「はだげのだいごんさむいげんちょ頑張ってっつおい」
(菜園の大根は寒いけれど頑張っているよ)
 


 

意味:”皆さんお変わりなくご家族全員ご在宅でしたね”と言うような意
家を訪ねて挨拶時の決まり文句です。

使い方:「おばんです そろってらったない」
→「今晩は 皆さんお揃いでご在宅でしたね」

2013年12月24日火曜日

「くっと」

今日の福島弁「くっと」



今日の写真「毎年自然に生えてたくましく育つ菜園のアブラナ科の野菜のかぶれ菜を福島県の中通り地方では“くぎだぢ:茎立(菜)”と呼んでいます 別名“かき菜”ですね 早春採れるこの菜のレシピ代表格のおひたしは美味です 私はマヨラーだからおひたしと言えばマヨ それもメーカーは○ピーだけです ○の素さんこれに限ってはごめんなさい おひたしにはけづりこ:削った粉(鰹節)と醤油は要りません その他のレシピにはお味噌汁の具、お肉と炒め物などなど この先も氷点下の畑で春になるまで数カ月間耐えるこのかぶれ菜の太い茎をご覧あれ」



意味:来ると

使い方:「クリスマスくっとしょうがづすぐだない」
→「クリスマスが来るとたちまち正月だね」

2013年12月22日日曜日

「つかる」

今日の福島弁「つかる」

今日の写真「みぞれ交じりの雨が降り、庭のノイバラの実のひとつひとつに水滴が付いて、ローズヒップの赤とは対象に透明のそれがまるで水晶のように廻りのものを映し出しています」


意味:積まる(載る・詰め込める・積載できる)

使い方:「ほだにいっぱいじでんしゃさつかっかい」
→「それほどたくさん自転車に積まるの?」

2013年12月19日木曜日

「わらしこめら」

今日の福島弁「わらしこめら」

今日の写真「二週間前の6日(金)有楽町の“テイコクホテル”一階ロビーに飾ってあった深紅のバラのディスプレーに向かって大勢の人達がスマホなどでパシャリパシャリ 私も思わずガラ系でカシャリ」


意味:子供達

使い方:「むがしのわらしこめらはくらぐなるまでひろっぱなんがで大騒ぎしてあそんでだもんだぞい」
→「昔の子供達は暗くなるまで空き地などで大騒ぎをして遊んでいたものだよ」

2013年12月15日日曜日

「しょう」

今日の福島弁「しょう」

今日の写真「昨日訪れた福島県いわき市にある“環境水族館・アクアマリンふくしま”のマイワシの大群です(写真説明では片口イワシもいるそうな)時計回りに回遊していました」


「一晩で降り積もった今朝の庭の南天」


意味:背負う

使い方:「むがし父ちゃんはべごさ食わせる草たんがらさしょって来たもんだ」
→「昔父親は牛に食べさせる草を篭(背負いかご)に背負って来たものだ」

2013年12月9日月曜日

「せづね」

今日の福島弁「せづね」

今日の写真「毎年ひとりでに種がこぼれて育つ菜園のカラシ菜も、雑草のホトケノザと同じように春まで待てないのか寒さを気にせず満開となりました」


意味 :辛い 悲しい 切(せつ)ない

せつないの「せつ」は濁音化し『せづ』になり、「ない」は『ね』なので『せづね』となります。

使い方:「なんともせづね話だべした」
→「なんとも切ない話ですね」

2013年12月5日木曜日

「てあぶり」

今日の福島弁「てあぶり」

今日の写真「一昨日の3日、福島駅西口にある12階建てのコラッセふくしま(総合施設の愛称)一階イベントコーナーで行われた手作り品展示即売会での某ブースの様子です」


意味:手を焚き火で温める

使い方:「寒いがらてぇ(手)あぶっていがんしょ」
→「寒いから手を温めていきなさい」

コラッセふくしまの「こらっせ」も方言です。「来て・おいで」や「来てください」などの意味ですが、福島市内では「こらっせ」とは言わず「こらんしょ」の方が圧倒的ではないかと思います。

2013年12月2日月曜日

「んめぇ」

今日の福島弁「んめぇ」

今日の写真「イネ科の雑草エノコログサは猫がとても戯【じゃ】れるので、別名ネコジャラシと呼ばれます スズメはこの茎に止まって種を食べようとすると、しおれてしまうので落ち着いて食べることが出来ません 短時間なら可能なホバリングをして食べたりと苦労しているようですよ」


意味:①旨い ②上手い

発音は「うめぇ」ではなく「ん・めぇ」又は「ん・めぇー」です。

①の使い方:スズメから一言
「んめぇエノコログサだがら、ねごじゃらげさこねうぢたんとくっとぐべ」
→「旨いエノコログサだから、猫が戯【じゃ】れに来ないうちにたくさん食べておこうっと」

伊達市にあるJA伊達みらい ファーマーズマーケット みらい百彩館の名前は「んめ~べ」です。
「旨いでしょ・おいしいでしょ」という意味になります。
朝採りの新鮮な野菜が四季を通じて、豊富で市場価格より安いため人気のお店です。