2009年6月30日火曜日

「びんこ」


今日の福島弁「びんこ」
今日の写真「週末菜園の坊ちゃんかぼちゃが小さな実をつけました。」

意味:もみあげ(揉み上げ)
鬢(びん)の毛が耳に沿って生え下がった部位。

使い方:「そだに 耳朶(みみたぶ)より びんこ 長ぐしだら ルパン三世みでに なっぺした。」

→「そんなに みみたぶよりも もみあげを 長くしたら ルパン三世みたいに なるでしょう。」

2009年6月29日月曜日

「ででこ」

今日の福島弁「ででこ」
今日の写真「買い求めてから3年目の鉢植えのアジサイ・隅田の花火(スミダノハナビ)」

意味:おいで。 来て。 お出かけください。
「ででこぉー」と「こ」を伸ばして使う場合もあります。

使い方:「おらいさも たまに ででこらんしょ。」→「わたしの家にも たまには 来て(おいで)ください。」

2009年6月28日日曜日

茶飲みばなし「たつこ」


今日は茶飲みばなし「たつこ」。 きいでくなんしょない。(聞いてくださいね。)
今日の写真「庭の梅の枝に集まる雀の家族」

意味:雛(ひな)

爺ちゃん:21日の朝がだ早ぐがら “ででー、ぽっぽ。ででー、ぽっぽ。”ってうっさぁしがったない。
      (先週の21日の朝早くから キジバトの鳴き声 うるさかったね。)
婆ちゃん:先週はソマリアで こごらさ来る 鳥の話 でぎねがったんだ ない。
      (先週はソマリアで この辺に来る 鳥の話が できなかったんだ ね。)
爺ちゃん:なぐのは、オスがメスが婆ちゃん わがっかい?
      (鳴くのは、オスかメスか婆ちゃん 解かるかい?)
婆ちゃん:わだし、わがんね ない。爺ちゃんも わがんね がったら ネットとぐいだべがら、調べだら いいべした。
      (私は、分からない ね。爺ちゃんも 分からな かったら ネット得意でしょうから 調べたら いいでしょう。)
爺ちゃん:んだない。あどで しらべで みっぺ が。
      (そうだね。 後で 調べて みよう か。)
婆ちゃん:“ででー、ぽっぽ”のほがにも “うぐいす(鶯)” も ないで ねがった がい。
      (キジバトの他にも うぐいす も 鳴いて いなかった かい。)
爺ちゃん:んだ、鶯まだ ないでん ない。鶯はこどしは3月13日に はづなぎ きいだ ない。
      (そうだ、鶯がまだ 鳴いている ね。 鶯は今年は3月13日に 初鳴きを 聞いた ね。)
婆ちゃん:あど “カッコウ(郭公)” も ないでだ ない。
      (あと カッコウも 鳴いていた ね。)
爺ちゃん: “郭公”は、ほがの鳥の巣さ卵なす たぐらん(託卵)するあの“カッコウ”だ ない。
      (カッコウは 他の鳥の巣に産む 託卵する あのカッコウだ ね。)
婆ちゃん:モズの親が なした たまご おどさっちも 自分よりでっかい体のカッコウさ いっしょけんめ 餌 けっち やんだ ない。
      (モズの親が 生んだ 卵を 落とされても 自分より大きい体のカッコウに 一生懸命 餌を
くれて やるのだ ね。)
爺ちゃん:さぎに (かえ)孵った カッコウ の 「たつこ」 が りょうほ の 羽根で せなが(背中)さ モズのたまご かがえで 巣 がら おどしたの テレビで 前に 見だっげ ない。
      (先に 孵った カッコウ の 「雛(ひな)」 が 両方の 羽根で 背中に モズの卵を 抱えて 巣 から 落としたのを テレビで 以前に 見たっけ ね。)
婆ちゃん:モズがもごせ ない。 あの光景は おっかねがった ない。
      (モズがかわいそうだ ね。 あの光景は 恐かった ね。)
爺ちゃん:2度ど みだぐね ない。
      (2度と 見たくない ね。)
婆ちゃん:声は めんごいのに ない。
      (声は 可愛いのに ね。)

2009年6月27日土曜日

茶飲みばなし「全国一」


今日は茶飲みばなし「全国一」。 きいでくなんしょない。(聞いてくださいね。)
今日の写真「庭の梅もたわわに実がつきました。毎年これを梅干にします。」

婆ちゃん:今日も やんだぐらい あづがった ない。
      (今日も いやになるぐらい 暑かった ですね。)
爺ちゃん:ほだった ない。 昨日さつづいで ない。 もう、なづだ ない。
      (そうだった ね。 昨日に続いて ね。 もう、夏だ ね。)
婆ちゃん:なづど言えば 昨日、スーパーさ いっだら もんも 売ってだ べした。
      (夏といえば 昨日、スーパーに 行ったら 桃 売っていました よね。)
爺ちゃん:ああ、おがやま県産の やづ だった ない。 
      (ああ、岡山県産の もの だった ね。)
婆ちゃん:ふぐしま県は もんも生産全国2位だべした。 なにも県外のやづ売んねでいいのに ない。
      (福島県は 桃の生産が全国2位でしょう。 なにも県外のものを売らなくて いいのに ね。)
爺ちゃん:ちょべっと 待って らんに のが ない。
      (少し 待って いられない のか ね。)
婆ちゃん:もんも ばっかりで なぐ あぎの ぶどう まで 売ってだ ない。
      (桃 ばかりで なく 秋の ぶどう まで 売っていました ね。)
爺ちゃん:きせづ感 わがんねぐ なっぺした ない。
      (季節感が 分からなく なってしまう ね。)
婆ちゃん:ぶどうも 岡山県と隣の山形県に まげでっがら 全国3位くらいだない。あど山梨県もあったない。
      (ぶどうも 岡山県と隣の山形県に 負けているから 全国3位くらいだね。あと山梨県もあったね。)
爺ちゃん:これがら 出でくる りんごも 青森県の次で 全国2位がい?
      (これから 出てくる りんごも 青森県の次で 全国2位かい?)
婆ちゃん:ふぐしま県は 果物王国なのに 全国1位 ねー ない。
      (福島県は 果物王国なのに 全国1位が ない ね。)
爺ちゃん:昨日、福島市は気温全国一だったべした。35.5℃もあったがら。
      (昨日、福島市は気温が全国一だったよ。 35.5℃もあったから。)
婆ちゃん:ああ、ほだ。あづいがら爺ちゃんの小遣い減らしてでも エアコン買うべ ない。
      (ああ、そうだ。暑いから爺ちゃんの小遣い減らしてでも エアコン買いましょう ね。)
爺ちゃん:婆ちゃん、わすっちだの 思いださせでしまった ない。
      (婆ちゃんが、忘れてしまっていたのを 思い出させてしまった ね。)

2009年6月26日金曜日

「されがまね」

今日の福島弁「されがまね」
今日の写真「鉢植えのアジサイ・カメレオンは今年もきれいに咲きました。」

意味:構わない、面倒みない。

使い方:「すぎで 一緒になってんだがら ちょべっとばっかし喧嘩しだりしても されがまね でおぎな。」
→「好きで 一緒になっている (結婚している) んだから、ちょっとばかり喧嘩したりしても 構わない でおきな。」

2009年6月25日木曜日

「たんがぐ」

今日の福島弁「たんがぐ」
今日の写真「庭のレッドキャピオンも増え方が旺盛です。」

意味:持ち上げる。

使い方:「あの石は、とでも づなくて だんじも たんががんにべ。」 →「あの石は、とても 大きくて 誰でも 持ち上げられないだろう。」

2009年6月24日水曜日

「がえるっぱ」

今日の福島弁「がえるっぱ」
今日の写真「家の北側に生えるオオバコ(がえるっぱ)」

意味:オオバコ。日当たりの良い道端などに生える多年草。人に踏みつけられるところに生えます。
名前の由来は大きな葉っぱの子の様子から大葉子。方言ではカエルに似た葉っぱから。

使い方:「うさぎどやぎどめんようは がえるっぱ も喜んでくうがら、草いっぱい取ってきで。あど、べごもそいづがすぎだがらない。頼んだぞい。」
→「ウサギとヤギとヒツジは オオバコ も喜んで食べるから、草いっぱい取って来て。あと、牛もそれが好きだからね。頼んだよ。」

2009年6月23日火曜日

「ひゃっこい」

今日の福島弁「ひゃっこい」
今日の写真「プランター植えのブローディアは満開です。」

意味:冷たい。

使い方:「福島県滝根町の鍾乳洞さ行ってきたんだげんちょも、首ったまさ水おじてきで ひゃっごがった。」
→「福島県滝根町の鍾乳洞に行ってきたのだけど、首筋に水が落ちてきて 冷たかった。」

2009年6月22日月曜日

「かだい」

今日の福島弁「かだい」
今日の写真「和名の通り夏の菊が咲き出しました。フェーバーヒュー。和名:夏白菊」

意味:(1)倹約家。 (2)身持ちが良い。 (3)義理堅い。

「かだし」・「かだしい」に同じ。 

使い方:「あそごは、 かだい んだげんちょも、祭りさしてける寄付は毎年奮発してけんだ。」
→「あそこの(家)は、 倹約家 なんだけれども、祭りへの寄付は毎年奮発してくれるんだ。」

2009年6月21日日曜日

茶飲みばなし「ソマリア海賊 ③」


今日は茶飲みばなし「ソマリア海賊 ③」。 きいでくなんしょない。(聞いてくださいね。)
今日の写真「愛猫のモーちゃん玄関で。性格はとてもきつく猫中の猫。でも猫可愛がり」

婆ちゃん:んじゃゆうがら、ちゃんと聞がんしょない。
      (じゃぁ言うから、真面目に聞いてね。)
      5段階は「自己実現の欲求(自分の能力発揮して創作的活動や自己表現を図りでと思う欲求)」になんない。
      (5段階は「自己実現の欲求(自分の能力発揮して創作的活動や自己表現を図りたいと思う欲求)」になるね。)
      たいせづなこどだが、長いんで1度だげゆったがんない。
      (大切なことですが、長いので1度だけ言ったからね。)
爺ちゃん:たいせづなこど、みのさんは2度ゆうぞい。そだごどはともかぐどしで、
      たしがにおらには5段階はむずがしみでだない。
      (大切な事、みのさんは2度言うよ。そんなことはともかくとして、
      確かに俺には5段階は難しいみたいだね。)
婆ちゃん:ほだごどゆうど思ってだんだげんちょ、オバマさんみでに”チャレンジ”してくなんしょ。
      (そんなこと言うと思っていたけれど、オバマさんみたいに“チャレンジ”してください。)
爺ちゃん:明日がら、少し頑張ってみっぺない。
      (明日からは、少し頑張ってみようっと。)
      日本人はほだに苦労しねでも、みなが3段階ぐらいまでにはすぐにいがれる国なんだない。
      (日本人はそんなに苦労をしなくとも、皆が3段階ぐらいまでは、すぐに行ける国なのだね。)
婆ちゃん:政治は3流といわっちも、日本さうまっち良がったない。
      (政治は3流といわれても、日本に生まれて良かったね。)
爺ちゃん:年金生活くるしけど、いいどすっぺない。ほれがらない婆ちゃん。
      (年金生活で苦しいけど、良いとしようね。それからね、婆ちゃん。)
      ソマリアの海賊やってるらろめらは、10代、20代の若者なんだど。銭しこたま入ったらアメリカさ行って暮らしてみでだない。
      (ソマリアの海賊をしている人達は、10代、20代の若者なんだって。お金が沢山入ったらアメリカに行って暮らしてみたいんだってね。)
婆ちゃん:日本のわがい人らど夢がちがいすぎんない。
      (日本の若い人達と夢が違いすぎますね。)
爺ちゃん:日本のわがい人らにも「マズ欲段説」の5段階目指して頑張ってもらいでない。
      (日本の若い人達にも「マズ欲段説」の5段階目指して頑張ってもらいたいね。
婆ちゃん:「マズ欲段説」だなんて、何でもみじかぐすんのはだめだべした。日本語ぼっこさねでくなんしょ。
      (「マズ欲段説」だなんて、何でも短くするのはダメでしょう。日本語壊さないでくださいね。)
爺ちゃん:あい、わがったぞい。おらも身体ぼっこさねよに気つけっからない。
      (はい、わかったよ。俺も身体壊さないように気をつけるからね。)
婆ちゃん:んじゃ、まだこんどかだっぺない。
      (じゃー。又今度話しましょうネ。)

<茶飲みばなし:ソマリア海賊 終わり>

2009年6月20日土曜日

茶飲みばなし「ソマリア海賊 ②」


今日は茶飲みばなし「ソマリア海賊 ②」。 きいでくなんしょない。(聞いてくださいね。)
今日の写真「ヤロウが駐車場の西側で咲き出しました。和名:西洋ノコギリ草」

婆ちゃん:ほんでは、ソマリアのひとらは5段階の1だない。きのどぐにない。
      (それでは、ソマリアの人達は5段階の1だね。気の毒にね。)
爺ちゃん:なんのはなしだべ。
      (何の話しだろう。)
婆ちゃん:マズローとがゆう人の欲求段階説だべした。
      (マローズとか言う人の欲求段階説ですよ。)
      5段階の1ってゆったのは、一番下の位置さある「生理的欲求」の食うごどど寝られっこど。
      (5段階の1って言ったのは、一番下の位置にある「生理的欲求」の食うことと寝られること。)
      本能的、根源的な欲求だべした。あど、もう一つあっけど爺ちゃんには関係ないごどだ。
      (本能的、根源的な欲求でしょう。あと、もう一つあるのだけど爺ちゃんには関係ないことです。)
      2段階にもいがんにでいっから、ソマリアの人らはもごせどもいえんない。
      (2段階へも行けないでいるから、ソマリアの人は可愛そうとも言えるのです。)
爺ちゃん:そいづが、みださんにど2段階、3段階って上さいがんにんだない。
      (それが、満たされないと2段階、3段階って上に行けないのだね。)
婆ちゃん:ほなんだぞい。
      (そうなのよ。)
爺ちゃん:あどの、2段階がらどうなんのが教えでくれっぺが。
      (後の、2段階からはどうなるのか教えてくれるかい?)
婆ちゃん:ほんじゃゆうがらない。
       (それじゃ、言うからね。)
      2段階は「安全の欲求(住居、存在、安定など)」で、3段階は「帰属の欲求(集団に属したい、他人と良好な関係)」、
       (2段階は「安全の欲求(住居、存在、安定など)」で、3段階は「帰属の欲求(集団に属したい、他人と良好な関係)」、)
      4段階が「尊敬・承認の欲求(集団から認められる)」なんだど。
       (4段階が「尊敬・承認の欲求(集団から認められる)」なんだって。)
爺ちゃん:婆ちゃんはむずがしごど、よぐ知ってんだない。のごった5段階は何の欲求だべ
(婆ちゃんは難しいこと、良く知っているんだね。残った5段階は何の欲求だろう。)。
婆ちゃん:爺ちゃんは、もうとしょりで可能性発揮でぎねと思ってっがら、いわねでおぐべ。
       (爺ちゃんは、もう年寄りで可能性は発揮できないと思っているから、言わないでおきます。)
爺ちゃん:ほだごど言わねで教えでくなんしょ。
       (そんなことを言わないで教えて。)

<ソマリア海賊③へ続く>

2009年6月19日金曜日

茶飲みばなし「ソマリア海賊 ①」


今日は茶飲みばなし「ソマリア海賊 ①」。 きいでくなんしょない。(聞いてくださいね。)
今日の写真「庭に咲く薄紫のミヤマホタルブクロ」

“海保がソマリア海賊対策で、今度は制服組トップを6月22日~26日にジブチに派遣。
派遣されるのは、羽田航空基地所属のガルフV型機「うみわし」“

婆ちゃん:ソマリア沖さ、かいぞぐでんの爺ちゃん知ってだがい。
      (ソマリア沖に、海賊が出るの爺ちゃんは知っていた?)
爺ちゃん:知ってだとも。自衛隊はこの春、護衛艦の「さざなみ」と「うずしお」の2隻をあそごさ行がせだべした。
(知っていたとも。自衛隊はこの春、護衛艦の「さざなみ」と「うずしお」の2隻をあそこに行かせたね。)
婆ちゃん:ほだったない。ほだげど、ソマリアはむがしっから、かいぞぐの国であんめど思うがない。
(そうでしたね。そうですけど、ソマリアは昔から、海賊の国ではないと思うのだけどね。)
爺ちゃん:ほだぞい。あいづらは、もどもどさがな取りしてだ漁師だったど聞いでいだげんちょもない。
       (そうだよ。あの人達は、元々魚取りをしていた漁師だったと聞いていたけどね。)
婆ちゃん:なじょして漁師がかいぞぐになったんだべない。
       (どうして漁師が海賊になったのでしょうね。)
爺ちゃん:ほがの国のやづらが来ていんねぐなったゴミぶんなげだり、さがなをこどわんねで取ったもんだがら、すくね武器もって警戒しったんだど。
       (他の国の人達が来て、不要になったゴミを投棄したり、魚を断り無く取ったものだから、(最初のうちは)最小の武器をもって警戒していたんだって。)
婆ちゃん:不法投棄と密漁しねようにだない。
       (不法投棄と密漁をしないようにだね。)
爺ちゃん:ほだない。ほうしているうじに、わがらの国が内戦で無政府状態になっちまったんだど。
       (そうだね。そうしている内に、自分の国が内戦で無政府状態になってしまったんだって。)
ほれがらまどもな商売でぎねで、かせがんにぐなったがら沖いぐ船襲って、人質取って身代金よごせって始まっちまったんだ。
(それからは、まともな商売が出来なくて、稼げなくなったから、沖を行く船を襲って、人質を取って身代金を出せって始まってしまったんだ。)

<ソマリア海賊②へ続く>

2009年6月18日木曜日

「おしょる」

今日の福島弁「おしょる」
今日の写真「一斉に咲き出した紫色のミヤマホタルブクロ」

・萼(がく)が反り返っていないのがミヤマホタルブクロ(ヤマホタルブクロ)。反り返っているのがホタルブクロ。

意味:折る。

使い方:「ほだ太い木を、手ど足でよぐ おしょれる もんだない。」
→「そんなに太い木を手と足で良く 折られる もんだね。」

・中腰になって木の両端をにぎりしめ、その木の中心に片足の脛(すね)を当て、膝(ひざ)を思い切り曲げると同時に、両手も手前に引き 木(など)を折った。

2009年6月17日水曜日

「おろぬぐ」

今日の福島弁「おろぬぐ」
今日の写真「20年近く決まった場所で毎年咲き続けてくれている白いスイートピー」

意味:間引く

同:「おろぬぎ」→「間引き」

使い方:「チンゲンサイを筋蒔きしだりしで おろぬいでいだら 種なんぼあってもたんにがら ない。」
→「チンゲンサイを筋蒔きし 間引き(などを)していたら 種が沢山あっても足りないから ね。」

・チンゲンサイは移植が可能です。種をばら撒きし本葉2枚以上になったら移植します。
 そうすることにより、家庭菜園程度なら一袋で2年間は蒔けます。

2009年6月16日火曜日

「でな」

今日の福島弁「でな」
今日の写真「玄関でごくろうさまとヒペリカム(キンシバイ)」

意味:額(ひたい)

使い方:「化粧すっがらって鏡にほだに でなおっつげだら いぎ(息)でくもっぺした。」 
→「化粧をするからって鏡にそれほど 額を近づけたら 息で(鏡が)曇るでしょ。」

「でなぱんく」は「額(ひたい)の広い人」を指した意。

 “でなパンク寸前”ならまだしも、パンクするはずもないのに使われていました。

2009年6月15日月曜日

「なじょする」

今日の福島弁「なじょする」
今日の写真「玄関でいってらっしゃいと銀杯草(ギンパイソウ)」

意味:どうする。 どうこう(如何こう)する。
「なじょすっぺ」→「どうしましょう」

使い方:「リストラさっちゃら、せいがつなじょにもなんねぐなんだべない。」
→「リストラされたら、生活はどうにもならならなくなるのだろうね。」

2009年6月14日日曜日

「とうみぎ」

今日の福島弁「とうみぎ」
今日の写真「庭で咲くキンケイギクと蝶」
意味:トウモロコシ

使い方:「こどしも、はだげのとうみぎおっきぐなってきたがら、来週あだりくわれんない。」
→「今年も、畑のトウモロコシが大きくなってきたから、来週ぐらいには食べられるね。」

2009年6月13日土曜日

茶飲みばなし「あがぴっぴ」


今日は茶飲みばなし「あがぴっぴ」。 きいでくなんしょない。(聞いてくださいね。)
今日の写真「玄関入り口で咲くお気に入りの紫色のミヤマホタルブクロ/今年も良く咲いてくれました。」

意味:雛(ひな)。 
生まれたばかりで、産毛だけのため全身が赤いからか。

爺ちゃん:婆ちゃん、ツバメ日本さきで2回たまごなすのしってだがい。
      (婆ちゃん、燕が日本にやって来て2回卵を産むのを知っていたかい?)
婆ちゃん:知ってっつぉい。今巣さいるあがぴっぴが一番子だべ。
      (知ってますよ。今、巣にいる雛が一番子でしょ。)
爺ちゃん:ほだない。あど2週間もすっど一番子とびたづない。
      (そうだね。あと、2週間(位も)すると一番子が飛び立つね。)
婆ちゃん:そのあど、おんなじ巣さ2番子なすんだったない。
      (そのあと、同じ巣に2番子を産むんだったね。)
爺ちゃん:さぎにうまっちゃ兄ちゃんど姉ちゃんの雀たじ、2番子かわいがんだべが。
      (先に生まれた兄と姉の雀達は、2番子を可愛がるのだろうか。)
婆ちゃん:いじめねべない。2番子もおっきぐなってがら、家族皆して南の国さ帰るんだない。
      (いじめないでしょうね。2番子も大きくなってから、家族皆んなで南の国に帰るのだね。)
爺ちゃん:南さ帰んねで、越冬ツバメっつのがいんだってない。
      (南に帰らないで、越冬ツバメっていわれるのが居るのだって?)
婆ちゃん:冬ちがぐになってがらもっと北がらきたのが、南国さ帰んねのがまだ誰もしんにんだど。       (冬近くになってから更に北から来たのか、南国に帰らないのかまだ誰も知らないんだって。)

2009年6月12日金曜日

「もごせ」

今日の福島弁「もごせ」
今日の写真「家の北側で咲く白のミヤマホタルブクロ」

意味:①可愛そう。 ②可愛い。

使い方:「おしんはなんてもごせ子供だったんだべ。」→「おしんはなんと可愛そうな子供だったのだろう。」

2009年6月11日木曜日

「おうと」

今日の福島弁「おうと」
今日の写真「庭一番の早咲きアジサイ」

意味:さくらんぼ。 
桜桃(おうとう)の転。

使い方:山形でこどしも、まだおうとぬすまっちゃんだと。→山形で(は)今年も、又さくらんぼ(が)盗まれたんだって。

2009年6月10日水曜日

「おんぼこ」

今日の福島弁「おんぼこ」
今日の写真「マロウが駐車場の南側で咲き出しました。和名:ウスベニアオイ」

意味:赤ちゃん、赤ん坊。

使い方:「新聞さかがってだのみったがい。最近一人あだりおんぼこなすの3人ぐらいに増えだんだど。」→「新聞に書いてあったの見てたかい? 最近一人あたり子供を産む数が3人くらいに増えたんだって。」
同義語:「やや、ややこ」

2009年6月9日火曜日

「なす」

今日の福島弁「なす」
今日の写真「庭の南側に咲いた白に紫が入ったホタルブクロ」

意味:①産む ②返す、元に戻す、帳消し、貸し借りをなしにする。

使い方①:「かあーちゃん! ねごが階段の下の隅っこさ、こっこいっぱいなしたよー。」
→「お母―さん! 猫が階段の下の隅に、子を沢山産んだよー。」

使い方②:「こないだ、あんだがら貰ったたげのごうまがったよ。
今日は、なしだぐって新茶持ってきたがら飲んでくなんしょない。」
→「以前に、あなたから頂いた竹の子おいしかったよ。
今日は、返したくって新茶持って来たから飲んでくださいね。」

2009年6月8日月曜日

「ける」

今日の福島弁「ける」
今日の写真「「鉢植えのかしわばあじさい」」

意味:くれる。差し上げる。

使い方:「おらが長年使ってだ万年筆だげんちょ、あんだにけるがら」
→「俺が長年使っていた万年筆だけど、あなたにあげるから」

反対語:「けんに、くんに」→「くれない、あげない」
ちなみに、福島弁の「けっぽる」の意味は「蹴(け)る」

2009年6月7日日曜日

「ぼんこ」

今日の福島弁「ぼんこ」
今日の写真「鉢植えのピンクのバラ」

意味:先が丸く(丸い状態に)なっているものを指す。

使い方:①タンポポのわだげ(綿毛)風に全部飛ばさっつちあだま(頭)ぼんこになったない。
→タンポポの綿毛が風に全部飛ばされて頭がまあるくなったね。

使い方:②ほごの(そごの)ぼんこ押すど、CDででくっがら押してみだら。
→そこの丸いボタンを押すと、CDが出てくるから押してみたら。

2009年6月6日土曜日

茶飲みばなし「たまな」


今日は茶飲みばなし「たまな」。 きいでくなんしょない。(聞いてくださいね。)
今日の写真「今年一番先に庭で咲いたホタルブクロ」

たまなの意味:キャベツ。

爺ちゃん:今、ごっぞになってるたまなのなづけは春のやづだがらやっこぐって旨いない。
      (今、ご馳走になっているキャベツの漬物は春の物だからやわらかくて旨いね。)

婆ちゃん:爺ちゃんが畑でいっぱいつぐってくっちゃがらたんと食わんしょ。
      (爺ちゃんが畑でいっぱい作ってくれたから沢山食べて。)

      ばんかだは、たまなさキュウリいっちゃなづけ出すがらない。
      (夕飯は、キャベツにキュウリを入れた漬物出すからね。)
      ※ばんかだの本来の意味は夕方を指す。

爺ちゃん:婆ちゃんは漬物のつげがたがじょんたがら、おら幸せだぞい。
      (婆ちゃんは漬物の漬け方が上手だから、俺は幸せだよ。)

婆ちゃん:やんだごと、むすぐったいべした。ほめらっちゃがら晩方にはおがずひとっつ増やしてほうどしもない。
      (いやだわ、くすぐったいでしょう。褒められたので夕飯にはおかず一つ増やしイワシの干物もね。)

爺ちゃん:もったいないない。
      (もったいないね。)

      おらはなづけ(菜漬)とおしるがあればゆうごとないぞい。たまにしおびぎもない。
      (俺は漬物と味噌汁があれば言うことないよ。たまには塩鮭もね。)

婆ちゃん:ほだごどゆわねで、いづまでも爺ちゃんが元気でいられるように養分あるやづ出っから。
      (そんなこと言わないで、いつまでも爺ちゃんが元気でいられるように滋養あるもの出るから。)

爺ちゃん:朝めし二膳も食っちまったがら、ちょべっとばっかりのだばっがらない。
      (朝ごはん、二杯も食べてしまったから、少し(の間)だけ腹ばいになるからね。)

婆ちゃん:腹いっぱいになったがらがい?目くっつぐってるぞい。
      お腹がいっぱいになったからなの? 目つむってるよ。

昨夜も夜8時にねだはずだと思うんだげんちょも、ほだに眠いんだべか。
(昨夜も夜8時に寝たはずだと思うんだけど、そんなに眠いのかしら。)

爺ちゃん:ZZZ!!!
      (ZZZ!!!)

2009年6月5日金曜日

「あやまった」

今日の福島弁「あやまった」
今日の写真「庭の桃色月見草は年ごと益々増えて」

意味:参った。 降参した。

使い方:「この不景ぎ(気)にはあやまった。おらの会社もがいぶんわりなんて云ってねで、ワーグセェアリングっつうのしでみっぺ。」→「この不景気には参った。当社も世間体が悪いなんて云っていないで、ワークシェアリングというのをしてみよう。」

2009年6月4日木曜日

「びったらこい」

今日の福島弁「びったらこい」
今日の写真「庭で咲く鉢植えのラベンダー」

意味:ひらたい(平たい)、平らなこと。

使い方:あの山は「てっぺんがびったらこいがら、歩いでもらぐ(楽)だったべした」→「頂上が平らだ(平らたい)から、歩いても楽だったでしょう」

2009年6月3日水曜日

「のだばる」

今日の福島弁「のだばる」
今日の写真「ベランダで咲くバラ:数年前国際バラ&ガーデニングショーで求め」

意味:腹ばいになる。うつ伏せになる。

使い方:「あんだ宿題やっとぎ、つぐえ(机)でやんねで、いづものだばってやんだない」「つぐえ(机)いんねがったべした」→ 「あなたは宿題する時、机でしないで、いつも腹ばいになって宿題をするんだね」「机なんか要らなかったね」

2009年6月2日火曜日

「わがんね」

今日の福島弁「わがんね」
今日の写真「朝露がとてもお似合いのツユクサ」

意味:駄目だ。承知しない。(当然、何か分からない場合にも使います)

使い方:①「ほいじょ、ほだ使いがだでは、わがんねべした」→「包丁をそのような使い方では、駄目でしょう」
使い方:②「わがんねわがんね。会長なんてしねがら」→「ダメダメ。会長なんかしないから」

2009年6月1日月曜日

「よそいぎ」

今日の福島弁「よそいぎ」
今日の写真「庭に咲くバラ:夢乙女」

意味:着物や靴など身につける一張羅の物を指す。 
「よそゆぎ」に同じ。「他所に行くからの転か」

使い方:そのセーターは「よそいぎだがら、今着たら駄目だべした」→「取っておきのものだから、今着たら駄目でしょ」

反義語:「普段着」